最近、身の回りのデザインや広告、イラストレーションなどに目立って「平面的」なものが多いことにお気づきだろうか? たとえばソニーの「サイバーショットP5」のTVCF。色面に女性の白抜き画像のシルエットが動く、きわめて平面的なデザインは一見、稚拙な表現のように見えるが、これこそ今の「時代性」を物語っているものだ。もう少し目を広げるとポートレートを平面的に描いたシリーズで有名な〈エンライトメント(ヒロ杉山)〉のイラストを見たことのある人も多いだろう。『Relax』や『STUDIO VOICE』など、およそサブ・カルチャーなり、ストリート・カルチャーなりをメインにした雑誌(まあ渋谷系、裏原系、中目系とか)のそこここで、彼の作品は表出しているから、いま最も旬なイラストレーター(兼デザイナーでもある)と言ってもいいだろう。いや『美術手帖』でイギリスのアーティスト、ジュリアン・オピーと対談しているくらい