日本の食と農 危機の本質 (シリーズ 日本の〈現代〉) 作者: 神門善久出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2006/06/24メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 129回この商品を含むブログ (48件) を見る これは、あまりぱっとしない(?)題名に反して、非常に刺激的で面白い本です。サントリー学芸賞をとったのも頷ける。 本書の中心は3〜6章。そこでの主張は単純明快。 今のままでは日本の農業は立ちゆかない。先進的農家が規模を拡大し、創意工夫を重ねて経営を進めていくことが必要。本当は規制すべき農地転用の局面で「規制緩和」という形で市場原理が持ち出され、市場原理に任せるべき農業経営の局面で過保護な政策が続いている。 主張は明確だし、そこに至る議論も具体的でわかりやすい。 日本の零細農家(主な収入は他で得ている)は、あまり時間と労力をかけないで農業をやりつつ、開発による土地の転用(