仕入れ数量と販売数量を一致させる必要があるのは,あらゆる商品に共通する「商売の鉄則」だと言える。問題は,経験と勘だけでは実現するのが難しい,この商売の鉄則をいかに実現するか。「SCM(Supply Chain Management)」という考え方が注目を集めるのは,まさにその点にあると言ってよい。Part1では,SCMとは何かを解説する。 「えー安い安いよ。3割引だよ」。夕方の6時ごろになると,デパートの食料品売り場やスーパーマーケットで鮮魚や食肉などの値引き販売が一斉に始まることは,ご存じだろう。 こうした食料品は毎日,売れそうな数量を予想して仕入れ,その日のうちに売り切ることが必要である。しかし売り場担当者の“経験と勘”だけで,仕入れ数量と販売量を一致させるのは至難の業だ。 時には読みを間違えて,夕方近くになっても商品がたくさん売れ残る場合もある。逆に,販売数量を少なく見積もりすぎれば
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