現在の製造業者はどこでも、CADによる製品設計やBOM(部品管理)の管理などを実践するPLMソリューションを活用している。 もう15年以上も前のことだが、とある雑誌の編集部で読者ハガキの整理をしていた際に、編集部をたまたま訪れていたシャープの研究職の方と会話したことがあった。 「シャープという会社は、ユーザーのハガキが研究者のところにもまわってくるんだよね。日本でそういうものを一番活用しているメーカーかもしれないよ」(シャープの研究職員) ちょうどそのころは、「目の付けどころが、シャープでしょ」というキャッチフレーズが市場に定着し始めたときだった。その後、液晶ビューカムやザウルスなど、個性的な製品が次々と市場に投入されることになる。消費者から届いたハガキの内容が新たなヒット商品の開発に直接つながったかどうかは定かではないが、このときは「シャープというのは風通しのいい企業なんだな」という感想