2017年7月の九州豪雨により一部区間で不通が続くJR日田彦山線の復旧について、被災した大分県日田市大鶴地区大肥町(82世帯184人)の住民が早期復旧に向けて「(鉄道をあきらめて)バス高速輸送システム(BRT)などバスでの復旧を希望する」との意向を29日に表明することが分かった。 JR九州が示した鉄道、BRT、バスの三つの復旧案について、日田市が29日に行う住民説明会で明らかにする。大分県の広瀬勝貞知事はこれまで鉄道での復旧をJRに求めつつ「まずは住民の意見を聞く」と説明。日田市全体では鉄道を求める声が根強いが、被災地の一部からBRT要望の声が出ることで、知事の意向がBRTを含めたバスに傾く可能性がある。 関係者によると、九州豪雨で川が決壊して甚大な被害が出た大鶴地区では、川の氾濫を防ぐ分水路(延長約500メートル)の建設計画を県が決定。分水路は日田彦山線の鉄路に並行して整備する計画だった