国内で唯一のホーバークラフト定期便を運航している大分ホーバーフェリー(大分市、木元智社長、従業員39人)は30日、大分地裁に民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けた。8月末時点の負債総額は5億7300万円。10月末までで運航を事実上廃止し、その後に会社を清算する方針。 大分ホーバーフェリーは1970年、大分空港が大分市から同県国東市に移転したのに合わせて、空港と大分市内を約30分で結ぶホーバークラフトの運航会社として設立。現在1日26便ある。90年度には、乗客が43万9000人でピークを迎えたが、2008年度には24万9000人まで減少。周辺に幹線道路が整備され、景気低迷で出張客など空港利用者も落ち込み、経営が悪化していた。 売上高は96年度まで9億円台を維持していたが、08年度は6億2000万円。同年度は9300万円の純損失となり、約3億900万円の繰越損失を計上。5000万円の債務超