嘘すなわち悪、ということではもちろんなくてね。 そして、「いい話だから、僕は許す」という思考回路が出来上がってしまったら、おそらく、その「許容範囲」はどんどん広がっていって、「自分にとって都合の良いことは、どんな嘘でも信じる人間」になってしまいかねません。 結局のところ、そういう「自己正当化の暴走」を食い止めるためには、「それが事実かどうか」を、ひとつの境界にするしか無いのだと思うのです。 【読書感想】江戸しぐさの正体 - 琥珀色の戯言 とはいえ、事実は小説よりも奇なりというところはあって、いい話の類型は大体事実にあったりしますよね。 僕は「感動そのものは無罪」だとは思っているんですよ。問題はその先にあって、そのいい話が結果として何につながるか。かの「一杯のかけそば」だってあの感動が社会問題を解決させたりはしなかったけれども、悪化もさせなかったと思うんですよね。ただし、フィクションを実話と