読書の秋。最近、書店に立ち寄ると、透明な袋に包まれた「ラッピング本」をよく見かけます。漫画の立ち読み防止で始まりましたが、いろんな役割が加わっています。 大阪市北区のジュンク堂書店大阪本店。女性ファッション誌を、店員が付録のバッグと一緒に透明の袋状フィルムに入れていく。本の形に合わせて口を折り、セロハンテープで留める。最後にカッターで空気を逃す小さな穴を開け、ラッピング完了だ。 入荷がない休日を除き、従業員は毎日、本を包む。発売が多い月初と月末は、大忙しだ。自動包装機もあるが、包めるサイズが限られるため、手作業も多い。1人で1日30~40冊、作業は1時間におよぶこともある。小笠原準店長は「時間と手間は掛かりますね」と漏らす。 店では15年ほど前、主に漫画の立ち読みを防ごうとラッピングを始めた。それが最近は、雑誌や写真集、若い人向けの娯楽小説「ライトノベル」にも広がっている。本自体だけでなく