天台宗総本山・比叡山延暦寺(大津市)の男性僧侶(40)が20代の修行僧ら3人に暴力をふるい、厳重注意を受けていたことが9日、寺への取材でわかった。修行僧は殴られて鼓膜が破れるけが。僧侶は寺側の調査に暴行を認め、謝罪したという。 延暦寺によると、僧侶は宿泊・研修施設の延暦寺会館副館長。大規模な法要が営まれた4月9日夜、会館内で修行僧とやりとりをしていて激怒し、頭部を数回殴って鼓膜が破れた。翌10日には別の20代僧侶を殴ってけがをさせ、2月には30代僧侶の袈裟(けさ)を破って転倒させたという。 延暦寺は刑事告発しない方針。「厳粛に受け止め、伝統の名誉と信頼の回復に努めます」としている。