福岡市内の大学に入学したばかりの孫を4月に訪ねた山口県岩国市の成瀬律子さん(77)は、重いスーツケースを抱え息を切らせながら階段を上ってきた。「不親切で中途半端な設計。高齢者にはつらいです」 コンコースから地上まで階段は計49段。下から31段分は中央に上りエスカレーターが設置されているが、踊り場で途切れ、残り18段分は階段だけになる。踊り場からぼうぜんと1階を見上げるサラリーマンや、幼い子どもを背負い階段を駆け上がる母親の姿も。 使い慣れた人にとっては当たり前となっているようで、出張でよく通るという佐賀県吉野ケ里町の自動車部品メーカー男性社員(37)は「言われてみれば確かに変ですね」と笑う。