伊万里市の「黒澤明文化振興財団」の寄付金管理が不明瞭になっている問題で、財団の黒澤久雄理事長と田畑稔常務理事は19日、伊万里市に「寄付金は市内のサテライトスタジオの建設、運営費に使い、残っていない」と報告した。「3億8000万円余りの寄付金が集まり、すべて保有している」と虚偽の説明をしていたことを謝罪した。同市に計画している黒澤明記念館建設については、計画を市と協議して練り直して継続する考えを示した。 塚部芳和伊万里市長らも出席した市議会全員協議会で説明した。 財団の田畑稔常務理事は昨年11月、伊万里市に「3億8000万円余りの寄付金を集めて保有している」と報告するなど、これまで3億余りの寄付が集まり、保管している内容の説明を繰り返していた。一方、佐賀県に提出しているこれまでの決算報告や貸借対照表では該当する資産がないことが発覚、伊万里市が財団に説明を求めていた。 【黒澤財団側の説明の主な