話題としては既に古くなった、山本太郎参院議員が秋の園遊会で天皇に手紙を渡したという”事件”。この件で最初に思い出したのは、かつて斎藤環が『新潮45』9月号の速水健朗との対談「「ヤンキー政治」にご用心!」で、山本太郎について言った「ニューエイジヤンキー」という言葉だ。 速水健朗の意見は、「山本太郎の支持層とヤンキーはあまり結び付かない」し、あれは「左翼が陰謀史観に流れていく典型」というもの。一方、斎藤環は「ヤンキーがインテリの思惑の中で別の可能性を開いてしまった特異例」だとし、山本太郎本人はヤンキー的だと言う。 山本太郎は「ある地点で思考停止してしまう面があり、極端な危ない証拠を連呼するだけで、客観性を保つための情報収集を拒否」している「シンプルすぎる非知反原発」。だがそのシンプルさ、見かけのわかりやすさでポピュラリティも獲得した。そうした性質は、斎藤環が言うところの「ニューエイジヤンキー」