天気予報などの気象情報は、戦争遂行のためには必要不可欠な情報です。このため、戦争になると、少しでも自国を有利にするため、自国の気象情報を隠し、相手国の気象情報の入手をこころみます。これは、昔の話ではなく、今でも状況は同じです。世界各地の気象情報が自由に入手できるというのは、平和の証なのです。 太平洋戦争中の気象報道管制真珠湾攻撃が行われた昭和16年12月8日の午前8時、中央気象台の藤原咲平台長は、陸軍大臣と海軍大臣から口頭をもって、気象報道管制実施を命令されています(文書では8日の午後6時)。 昭和16年12月8日の気象報道管制 命令文これを受け、藤原台長は同日、各地の気象官署長に対して、次のような訓令をだしています。電文の中で、暗号など、わかりにくいところをカッコ内に記しています。 ホンヒ エイベイレウコクニタイシ センセンフコクニアラセラレルニツキ ゼンキセウカンショハ カネテ 5ンエ