「この映画のエンドマークをつけるまでは、決して死なない。切迫感の中で、もはや最後の映画になっても、満足して生きたぞと言われる映画にしなきゃいけない。よもやここまで来て死ねるかという覚悟の中にいました」 大林宣彦監督(81)がみずから「遺作」と呼ぶ最新作の映画が、今月28日から始まる東京国際映画祭で初上映される。「時をかける少女」(1983年公開)などの尾道三部作で知られ、日本を代表する映画監督のひとりである大林監督が、がんと診断され、余命の宣告を受けたのは、2016年8月。 去年、東京郊外の自宅を訪ねた時、監督の体重は以前より20キロ近く減っていた。朝ご飯に400グラムのステーキをペロリと平らげていた大林監督だが、長引く抗がん剤治療で免疫力が低下し、かぜをひくだけでも命にかかわると医師に告げられている。 転移を繰り返すがんと闘いながら、みずからの命を削って「戦争と命」をテーマにした映画を完
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