好きこそものの上手なれ。好きなことにはどんどん熱中して、一度ハマるとなかなか抜け出せない深い世界。そこには、もちろん光もあれば影もある。人間の業とも言える。そんな人間の深層を描くのを仕事とする作家には、深い沼にハマった経験のある人が少なくない。葉真中顕さん(40)もその一人。ご本人のネット将棋依存経験も、活字にするとやや重く悲惨に思えるのだが、コミカルにも響く語りを聞いていると、面白くてやがて哀しい青春の夕暮れの光景が浮かんでくる。八王子の執筆オフィスでのインタビュー。 将棋界の最高峰・名人戦(羽生善治名人対佐藤天彦八段)が4〜5月に行われて、佐藤八段が勝って初の名人位に就きました。激戦の模様はご覧になりましたか。 「第2局の最終局面で、羽生さんが8九銀と打てば勝ちだったのに、見落として逆転負けしたと話題になりましたね。プロの世界でも、しかも最高レベルの名人戦でもああいうことがあるんだなあ
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