和歌山カレー事件で死刑が確定している林眞須美さんから最近、封書が届いた。確定死刑囚というのは家族と弁護人以外とは基本的に通信が禁じられており、こんなふうに手紙が届くこと自体が驚きなのだが、その中身についてお伝えしたい。 眞須美さんはこの何年か、次々と裁判を起こしている。獄中で同じように訴訟を行ったことで知られるのは、いわゆるロス疑惑事件の三浦和義さんだ。三浦さんは相当数のメディア訴訟を行ったことで知られているが、宮城刑務所に服役中、処遇改善の闘いも展開し、受刑者が読める書籍の冊数を増やすことや暖房設備の導入など次々と要求を勝ち取っていった。 その三浦さんから大きな影響を受けたのが和歌山カレー事件の林眞須美さんだ。三浦さんは2008年に不遇の死を遂げてしまったが、眞須美さんが最高裁の段階から支援活動を続けていた。その三浦さんの影響もあって、眞須美さんは死刑確定後も、大阪拘置所などを次々と提訴