火災で尖塔が崩落したパリ・ノートルダム大聖堂。マクロン大統領はいち早く再建を宣言し、国費投入を示唆した。日本政府も「要請あれば積極的に支援したい」と述べた。これに対し、ジャーナリストで僧侶の鵜飼秀徳氏は「政教分離の議論が不十分な日本では、東日本大震災後に再建できていない寺社が多数ある。また1950年に焼失した金閣寺は国宝だったので再建されたが、現在は国宝指定されていない。もし再焼失したとき、国費で再建されるかは不透明だ」と指摘する――。 カトリックの殿堂・ノートルダム大聖堂が炎に包まれた 少し寝坊をした4月16日朝、NHKニュースをつけると目を疑うような光景が飛び込んできた。 フランス・パリにおけるカトリックの殿堂・ノートルダム大聖堂が炎に包まれ、シンボルである高さ約90メートルの木造の尖塔が崩れ落ちるシーンであった。 かつて私は10年ほど前にパリを訪れ、1週間ほど滞在したことがある。その