滋賀県東近江市の湖東記念病院で人工呼吸器を外して男性患者を殺害したとして、殺人罪で懲役12年が確定し服役した元看護助手、西山美香さん(39)=同県彦根市=の再審請求審で、最高裁第2小法廷は18日付で検察側の特別抗告を棄却する決定を出した。 裁判のやり直しが決まった西山さんは他者との会話が苦手で、迎合的な性格を指摘される「供述弱者」だった。捜査機関や裁判所には、捜査官の脅しや強要がなくても虚偽自白がなされる可能性を念頭に置いた慎重な対応が求められる。 大阪高裁決定などによると、西山さんは心理鑑定で迎合性の高さや、他者と争いになると精神的に不安定になる傾向が指摘されていた。そんな中、任意の事情聴取で慰めの言葉をくれた刑事に好意を抱き、逮捕前には自ら警察署に出向いて聴取を受けていた。高裁はこうした経緯から自白の信用性は高くないと判断し、有罪を維持するのは困難と判断した。 この記事は有料記事です。
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