芸能リポーターの仕事を確立した梨元勝さん。ワイドショーの“顔”にもなった=平成21年11月(緑川真実撮影) 芸能リポーターの草分けとして活躍し、21日に肺がんで亡くなった梨元勝さん(享年65)。取材相手に「恐縮ですが」と突撃し、“嫌われ役”を務めながらも、ワイドショーの存在感を高めた。その一方で、「ワイドショー的手法」は一般ニュースにも浸透し、政治など複雑な問題もテレビで「おもしろおかしく」報じられるという現象を生んだ。同業者や識者ら3人の談話を通じて、梨元さんらが開拓したワイドショー的手法について考える。 ◇ 直撃取材スタイルを確立 ≪芸能リポーター、井上公造さん(53)≫ 梨元さんは芸能リポーターという職業を確立させたが、それ以上にワイドショーが世の中に浸透する一翼を担った。 ワイドショーはテレビならではの文化。以前の報道番組は、新聞とさほど変わら