10月10日、東京都世田谷区の住宅街で隣人トラブルが原因とされる殺人事件が起きた。被害者の62歳の女性は日本刀で斬りつけられて、搬送先の病院で死亡した。一見すると隣人トラブルに端を発した殺人事件であるが、容疑者である徳永重正が元警視の86歳の老人であったことが世間に衝撃を与えた。 作家・藤原智美氏が『暴走老人』を発表したのは‘07年のこと。キレる老人が社会問題として一躍注目を集めたのは、記憶に新しい。あれから5年。キレる老人や常識外れに暴走する老人たちの話題には、今なお事欠かない。 今回はこうした老人達の暴走っぷりを取材してみた。 ◆非常識な老人たち 「今、わたしは妊娠していて妊婦バッジもしているんですが、バスで座っていたら『あんた、妊娠なんて別に病気じゃないんだから、席譲りなさいよ』っておばあさんに怒鳴られたことがあります。横にいた会社員の方が間に入ってくれたお陰で助かったのですが……」