こんにちは. 多変数の情報をより少ない総合変数に集約する主成分分析では,ご質問にあるとおり,相関行列あるいは分散共分散行列を対象にするかによって,結果が異なります. この違いは相関と分散共分散(以下,共分散といいます)の違いによるものです.相関(係数)の式を見ていただければ分かると思いますが, 【データ】 → 【共分散】 → 【相関】 と相関係数の計算途中に共分散は算出されます.相関と共分散ともに,二つの変数間の直線的関係を示したものですが,共分散は極力データの情報を活かしたまま,相関はデータの情報を多少ロスはするものの人間にとって理解しやすい形に修正したもの,と違いがあります. 共分散は最大値,最小値はありませんが,相関(r)は,-1≦r≦+1の範囲をとるようになります.このため相関では絶対値が「1」に近いほど二変数の関係は強い,「0」に近いほど弱いという判断ができます.共分散の場合は,
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