『x-DESIGN』の著者による連載第2弾の今回は、筧 康明准教授と水野大二郎専任講師、エクス・デザインの最若手ふたりによる対談です。インタラクションを主軸にした研究を続ける筧と、ファッションが専門の水野、興味への原体験は異なるが、デザインへの考え方は近い。この本からどのような未来を考えるのか。 小さいテレビとバーバパパ 水野大二郎(以下、水野) 本の中で筧さんは「TECHTILE」という研究について書かれていました。これは原体験が関わっているんでしょうか? 筧 康明(以下、筧) 僕、実は自分がデジタルコンプレックスだったんじゃないかってことに最近気づいたんですよ。僕たちの子どもの頃って、大きく二分できると思うんです。それは、ファミコンを買ってもらった人と、買ってもらえなかった人。僕は買ってもらえなかった人だったんです。僕の父は高校の伝統産業科で、染織を教えていたんです。家電や機械は古いも