在日20年のイギリス人ジャーナリスト、リチャード・ロイド・パリーが、6年にわたる取材をもとに書き上げた『津波の霊たち──3・11 死と生の物語』が発売となりました。こちらで、その抜粋を掲載します。 「死者は生者に愛着があり、家族を失った者は死者に愛着がある。幽霊が出るのも必定なのです」(金田諦應) 被災地で取材をはじめたリチャード・ロイド・パリーは、宮城県栗原市の禅寺・通大寺の金田諦應(かねた・たいおう)住職に出会う。住職は、被災者の話に耳を傾けるうち、様々な「心霊現象」の事例を聞き、自身のもと訪れた霊体験の相談者にも応対していた。被災地で語られる「津波の霊」とは。 幽霊(『津波の霊たち──3・11死と生の物語』より抜粋) 私が東北で出会った金田諦應(かねた・たいおう)住職は、津波に呑み込まれた死者の魂の除霊について教えてくれた。幽霊を見たという話が被災者のあいだでささやかれるようになった
![「津波の霊」に“憑依”された男は、ある住職に助けを求めた。被災地で報告される「心霊現象」とは。|Hayakawa Books & Magazines(β)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b69ad25fd6e59a7864d749674ee54a2f6bd9c44b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F44825347%2Frectangle_large_type_2_9d74087974e1442dc6279b69d7924d0e.jpg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)