ご家庭の冷蔵庫に、必ずと言っていいほど常備されている牛乳。その牛乳パックの成分表示を見ると、「原材料名 生乳100%」の文字がありますが、“生乳”100%なのに、なぜ商品名はすべて“牛乳”なんでしょうか?実は、生乳と牛乳には、明らかな違いがあったんです。 まさしく、搾りたて。生そのもの。 ひと言でいうと、生乳とは「搾取したままの牛の乳」のこと(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令より)。「えっ?それが牛乳じゃないの?」と思う方も多いと思いますが、乳製品の世界ではこれは牛乳ではないんです。たとえば、牧場に行くと乳搾り体験ができますが、そこで搾った乳は「生乳」。でも、私たちが生乳をそのまま口にすることはありません。搾ったままの生乳には、細菌が含まれているため、食品衛生法により生乳をそのまま販売することはできないんです。 つまり、私たちの手元に届く乳製品はほぼ、「生乳を加工したもの」。生乳を乾燥