海外アウトソーシングでは,言語,文化そして考えが異なる海外技術者のチームや組織が日本の開発案件に対応します。日本側が「上から押さえつける」やり方で対応すると失敗します。今回はその失敗事例をお話ししましょう。 それはベトナムにオフショアした開発プロジェクトで起こったことでした。以前に発注したオンサイトとオフショアによる2つのプロジェクトで期待以上の成果が出たため,次のオフショアプロジェクトもベトナムに発注しました。それは一定のボリュームはあるものの技術的難易度はあまり高くない開発案件でした。ベトナムでの初期打合せで要求仕様,開発計画を確認し,それまでの実績により成功は間違いなしと確信していました。 そして,3ヵ月後,現地で進捗をレビューしました。そこで,開発が大幅に遅れていることが判明しました。レビュー初め,日本側メンバは「そんなはずはない!」と半信半疑でしたが,遅れの実態と客先納期に間に合