デング熱ならぬテング熱で体が焼けてしまいそうだ。それほど僕の天狗熱は熱い。もう天狗しかないのだ。カウンセリングによる改善は見られず、薬の効果は田中マー君のスプリットよろしく落ちまくり。そう。天狗の力は男性機能復活のサヨナラホームラン、最後の希望なのだ。 天狗が僕の中で男性の象徴となったのは、日本各地に伝わる伝承や奇祭などで見聞きしたからというアマチュアなものではなく実体験からだ。あれは小学生二年の夏。夏休みを利用して遠縁の親戚の家に泊まっていたときのこと。真夜中。トイレに行こうとした僕は、庭に面した薄暗い廊下で、一糸まとわぬ遠縁おじさんが天狗のお面だけを付け、くねくね歩いている姿を見てしまった。僕は見てはいけないものを見てしまった、罰を受けたような気がして、目をそらし、庭を見つめた。 青白い肌。闇に浮かぶくすんだ赤いお面。おじさんの蛇のような動き。それらは昨日のことのように目に浮かぶ。池が
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