2015年と2017年に参加したニコニコ技術部深圳観察会でお世話になったJenesisの藤岡さんの本がついに出た。深圳で自ら中国人を雇って工場を経営するに至る10年間とその後に自社工場での試行錯誤の6年間の計16年間の深圳の製造業との関わりを著したとてもディープな一冊である。 「はじめに」から既にして妙にアジアの熱気が伝わってくる。 さて、それでは本論を始めよう。2001年当時の深圳は出稼ぎ労働者と中国人であふれかえっていた。いわば流れ者たちの世界だ。夜の店も多く、猥雑さと無秩序が色濃く残る世界に私は足を踏み入れた。 序盤から「Che-ez!」なんて懐かしい名前が出てきて驚いた。当時Sonyのデジタルマビカ(40万画素フロッピータイプのデジカメ)を使っていた大学生の自分にとって、もっと高画質で数多くの写真をメディア交換なく保存できるトイカメラにはとても注目していたから。 外部の人間にも関わ
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