現役団員・Aさんの死から2カ月余り。宝塚大劇場では1日から雪組の公演が始まり、新理事長は観客に謝罪したものの、遺族と歌劇団の主張は平行線をたどったまま。悲劇を生んだ過重労働やパワハラに拍車を掛けたのは、ひたすら利益を優先する親会社トップだった。 【写真を見る】会見後にも旅行の話を楽しそうにしていたという角会長 *** 目下、Aさんへのいじめやパワハラを「確認できなかった」とする劇団側と遺族側との主張には大きな隔たりがある。加えて、親会社トップである阪急阪神ホールディングス(HD)の角(すみ)和夫会長も本誌(「週刊新潮」)の取材に、 〈向こうの弁護士が言ったのが、すべて正しいとは思っていません〉 などと言い放っていたのだが、 「今回の悲劇は、角さんが進めてきた利益優先の経営が引き起こしたといっても過言ではありません」 そう指摘するのは、さる劇団関係者である。 「2005年に阪急HD(当時)の