明けましておめでとうございます。新年早々、人生最大級の辱めを受けたので皆様にご報告したい。 「大江戸捜査網2015」を視聴しながら飲む酒より美味い酒を僕は知らない。新年。妻の実家でご馳走になるのが慣例になりつつある。しばらくして、具体的には大江戸捜査網でいうと長庵先生が凶刃に斃れたあたり、午後10時近くだと思うけれど、泥酔した義父が「そろそろ孫を…」などと極めてデリケートな話題を切り出した。 父親というものは娘の性交の成功を祈るものなのか、父親になったことがない僕にはわかるはずがなかった。静まり返るテーブル。義父、義母、妻、義妹、僕。それぞれの視線が、沈黙しているのもおかしいので何か言わないと…でも何を言えばいいのか…そんな思惑を持って交叉した。 皆の視線が僕に集まった。義父は70になる。孫を待ち望む気持ちはよくわかる。先日の妻の言葉が蘇る。「やっぱり、このまま子供がいなかったら寂しいかな