人間が出来ていないので借財をしても、すぐ、忘れてしまう。もし、生まれ変わったら真人間になりたいと思うが今はまだ現世。その現世で、会社を辞めると決めた瞬間に感じた宿便のような違和感。その正体は会社から借財していたという事実であった。数年前。家のリフォームをする際にまとまった金が必要となり、苦悩しているところを会社に付け込まれ金を借りてしまった。低金利、テーキンリ、どこよりも低金利という悪魔の囁きに負けたのだ。守秘義務が形骸化しているハードコアな会社なので、僕が会社から金を借りていることは経理部内ですぐに公となり、以来、数年間、金融機関で金を借りられないヤバいヤツと笑われながらも、おめおめと生きながらえてきたのでございます。会社の貸付制度が市場よりも低金利に設定されているのは、社員を金銭トラブルから守るため、というのは表向きの目的で、実は、金銭的に困っている社員を誘い入れ、嘲笑うためなのだろう