写真の数でごまかしたりなんて、し、しし、ししししししし、してないってば。 何となくお家に帰りたくなくて、近所のベンチに座っていた、ある日暮れどき。 見上げたら、龍がいた。 「ここまで『龍感』出します?」 と思わず苦笑い。 立ち上がって、フェンスの柵に頬杖ついて龍が飛んでいくのを見ていたら、犬の散歩をしていた近所のおじさんと、さっきまでちょっと離れたベンチで本を読んでた若いサラリーマンの子が、つられたかのように私の隣りにやってきて、おんなじように頬杖ついて空を見上げた。 おじさんと男の子も、龍をずっと見ていた。 日が沈んだと同時に、各々アイコンタクトを交わして、それぞれ家路に着いた。 ほっこり気分でお家に帰れて良かった。 傷ついたとき、自分は普段、決して人を傷つけない人間だと断言できるか、考える。 イライラしたとき、自分は普段、決して人をイライラさせない人間だと断言できるか、考える。 自分を