酒井若菜オフィシャルブログ「ネオン堂」Powered by Ameba 酒井若菜オフィシャルブログ「ネオン堂」Powered by Ameba 小学生の頃。 夏休みのある日、三つ年上の姉が、友達と二人で遊園地のプールに行くというので、私も連れて行ってもらうことにした。 私も同級生の友達を誘って、四人で出発。 何度も行ったことのある遊園地のプールも、普段は両親が車で連れて行ってくれていたので、電車とバスを乗り継いでいくなんて、増してや子供だけでなんて、考えただけでワクワクした。当時の私は、両親なしで電車に乗ったことがなかったから。 こども用の切符を自分で買うのも、バスの降車ボタンを押すのも、遊園地の入場券を買うのも、自分一人でコインロッカーを使えるのも、ヘアゴムの付いたコインロッカーの鍵を手首につけるのも、全部が大人びた行為に感じられた。 夢みたいな時間だった。 その日は天気が良くて、とても
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