現在位置: トップ > 映画批評 > 巧映画批評 > エル・カンタンテ エル・カンタンテ ◆物語はステレオタイプだが劇中の音楽は素晴らしい(60点) © 2006 R-Caro Productions, LLC. All Rights Reserved. サルサの魅力のひとつに望郷の念があるが、伝説のサルサ歌手エクトル・ラボーの歌には故郷プエルトリコと父への強い思慕がある。60年代から80年代にかけてNYで新しい音楽サルサを確立したエクトルは、妻プチの支えも虚しくドラッグに溺れていく。モノクロ映像のプチのインタビューによる回想でしばしば流れが中断されるのが気になるが、色鮮やかで情熱的な過去との対比が効いている。エクトルは傑出した歌手だが人間的には子供と同じで、社会性も皆無。プチは妻というより母親のようだが、ラテン系らしい似合いの夫婦だ。それにしてもミュージシャンというのは、ジャン
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