【アトランタ=大内清】11月の米大統領選に向けた1回目の候補者討論会から一夜明けた28日、リベラル系の米有力紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は社説で、民主党のバイデン大統領(81)は再選を諦めて選挙戦から撤退し、共和党のトランプ前大統領(78)に勝利できる候補者を改めて擁立するべきだと主張した。 高齢なバイデン氏の「衰え」が目立ち、討論会でも精彩を欠いたことが理由。民主党寄りの報道姿勢で知られる同紙が、バイデン氏の候補者としての適格性を否定したことで、正式に候補者指名が行われる8月の同党全国大会に向けて党内の「バイデン降ろし」が加速する可能性がある。 社説は、バイデン氏が討論会で自身の実績や2期目の政策をアピールしたり、トランプ氏の虚偽を含む挑発的な発言や過去の失政を追及したりすることができず、力の衰えをさらけ出したと指摘。民主主義の諸原則をないがしろにするトランプ氏の返り咲きを阻止する