米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日の講演で、金融政策の転換について「調整の時が来た。方向性は明確だ」と述べた。市場では事実上の利下げ宣言と見なされ、9月の利下げ決定は既定路線との受け止めが広がる。有識者からは、政策金利の引き下げを年内1回としてきたFRBの見通しを上回る複数回の利下げを見込む声も出ている。 FRBは9月17、18両日に次回の連邦公開市場委員会(FOMC)が控える。パウエル氏は講演で利下げ方針を強く示唆したものの、利下げ時期と幅は「今後のデータ、見通し、リスクのバランスによる」とし、明言は避けた。