2013年5月22日、国連拷問禁止委員会で、委員から日本の刑事司法は中世と言われ上田人権人道大使がシャラップと返したという一件が話題となっていた。そのやり取りの印象から失言炎上ネタとして大いに盛り上がっていたが、どうやら一過性の失言ゴシップとして収束したようだ。しかし、この一件については非常に重要な、日本の刑事司法に関する構造的問題が背景にある。この記事では拷問等禁止条約に関しての日本の外交と日本の刑事司法の問題、特に代用監獄について簡単に整理しておきたい。「拷問等禁止条約(拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は、刑罰に関する条約)」は1987年に発効した「拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取扱い又は刑罰を無くすための世界各地における努力を一層効果的なものとする」(条約前文)ために締結された国際条約で、日本の批准は先進国では最も遅い1999年、上田人権人