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ブックマーク / www.mishimaga.com (2)

  • 第16回 after the fight 戦いの後で|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン

    中村太地六段 最後の感想戦が終わった。 2人の意志や情熱を宿していた駒たちも今は役割を終え、羽生の流麗な所作によって駒箱へと収められていく。そして盤上中央へと置かれ、両者は深々と一礼する。 終わった。もうすべて終わった。先に立ち上がった羽生は関係者に一礼して対局室を後にする。続いた中村は数秒間、目を閉じて立ち尽くしていた。噛み締めているのはどんな記憶なのだろうか。終局から1時間以上が経過した後で、初めて見せた敗北の表情だった。 中村太地六段が羽生善治王座に挑んだ第61期王座戦5番勝負の最終局は、羽生が制し防衛に成功した。同一タイトル獲得21期の歴代最多記録を樹立し、シリーズは幕を閉じた。羽生は顔色を変えず勝負を振り返る。 「模様が悪いと思いながら指していました。(指し手の構想に)成算があったわけではないし、自信を持って指していたわけではないです。5番勝負は手数の長い将棋もありましたし、

    khtno73
    khtno73 2013/11/08
  • 第6回 復活の日|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン

    夜の将棋会館に、静かで美しい時間が訪れている。すでに連盟職員が勤務を終えた事務所や、今日も子どもたちが遠い夢を見た道場の灯りは落ち、4階の特別対局室の光だけが闇に放たれている。 6月10日。最高峰にある10人の棋士がリーグ戦で名人挑戦権を争うA級順位戦の開幕局。三浦弘行八段と屋敷伸之九段の一局は夜戦へと突入し、勝敗を分かつ局面を迎えていた。午後9時45分、控室のモニターに映った三浦の右手が1四の飛車をつかんで敵陣中央の5四に振られると、私の隣にいた阿部健治郎五段は「あっ」と小さな声を上げた。「・・・驚愕の一手ですね。飛車を渡しにいきました。普通なら怖くて指せない。プロであっても、終盤で飛車を奪われる怖さは小さい頃から根付いている。もっと遠回りして安全に寄せる手順もあると思うのですが・・・。もしかしたら三浦先生は微妙な形勢と判断しているのかも知れない」。画面を凝視しながら、私の心は少し震え

    khtno73
    khtno73 2013/06/26
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