フィリピン大統領選に立候補しているボンボン・マルコス氏=George Calvelo via Reuters Connect 【前の記事を読む】「フィリピン麻薬戦争」死者6000人超、それでも支持される「俺たちのドゥテルテ」 ■「強い」指導者への郷愁 「BBM!BBM!ボンボン・マルコスは国民の希望だ」 一日中頭の中でリピートされそうな軽快な曲と歌詞が響く。昨年11月に南部タグム市であった集会で、押し寄せた支援者に両手をあげてこたえる男性候補者がいた。1965年に大統領に就き、戒厳令を敷いて独裁体制をとったフェルディナンド・マルコス(1917~89)の長男ボンボン氏(64)だ。 世論調査機関パルス・アジアが今年1月に実施した世論調査によると、ボンボン氏の支持率は60%と、主要な5人の候補者の中でダントツの人気を誇る。2位で、ベニグノ・アキノ3世前大統領に近いリベラル派の現副大統領レニ・ロブ