灼熱の太陽が照り付けた夏も終わり、澄んだ空気が心地よい季節を運んできました。スポーツ、芸術、味覚と、秋の楽しみはいろいろありますが、夜長の楽しみのひとつは虫の声。ところで、この虫の声を心地よいと感じる私たち日本人は、世界のなかでは特異な存在だということをご存じでしたか? あれ松虫が… 秋になると、虫かごに入れた鈴虫の鳴き声をBGMとして聞かせる日本料理店もあるように、私たち日本人は遠く万葉の時代から虫の音に耳を傾け、季節を感じてきました。「虫の音(ね)」「虫の声」と表現するように、日本人にとって、それは心地よいサウンド。ネット上に、コオロギや鈴虫などの鳴き声を納めたサイトがたくさんあるのも、虫の音を楽しむ人が多いことのあらわれでしょう。 ところが、西欧の人たちには、この虫の音が「ノイズ」と認識されているとか。同じ虫の音を聞いて、なぜこんな違いが起こるのでしょう? それを解明したのは、東京医