「マンガ・アニメの表現の自由」をめぐる騒動は尽きない。おおよそ、この世に表現というものが生まれてからというもの、時の権力や世の良識と対峙するのは、あらゆる表現の宿命というもの。 けれども、それは大衆が議論する政治的な課題とはなりにくい。先月行われた東京都議会選挙でも「表現の自由」を争点としようという試みはあった。「表現の自由」に関心のある候補者が当選、あるいは落選はした。けれども、豊洲への市場移転などのテーマに比べれば関心を持つ人が少なかったことは否めない。 昨年「マンガ・アニメの表現の自由」を掲げて参院選に挑み、29万票超を獲得するも落選した山田太郎。この一人の人物を通して「マンガ・アニメの表現の自由」の実情を記していこう。 【「表現の自由」を求めた都議選署名活動に欠けた熱】自動ドアが開き、一歩外へ踏み出す。そこは、夕方の目黒駅前のロータリーの雑踏。とたんに、長いため息が出た。 まだ梅雨
![【人物ルポルタージュ】29万票の金利~山田太郎と「表現の自由」の行方<前編>|昼間たかし](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/04170ff97333c30146be535ec8c3b8ed00953a81/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F4806071%2Frectangle_large_b8414083d63130f466bf6b1362f507b1.jpg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)