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ブックマーク / ityou.hatenablog.com (3)

  • ムスカがいかに悪役として優秀か - 指輪世界の第五日記

    ムスカの悪役として優秀なのは、若僧であるところである。物語における悪役は、強大でありながら、主人公たちに打ち倒されうる隙を備えていなければならない。狡猾でありながら間抜けであり、チェックメイトをかけながら説得力ある負け方をしなければならない。これは矛盾しやすく、難しい問題である。水も漏らさぬはずの一大犯罪計画に小学生でも気付く穴があって小学生たちに崩壊させられたり、悪辣非道の残虐帝王がヒーローの馬鹿丸出しテレフォンパンチにノーガードな接待プレイをして負けたりする。 ムスカはこの問題を動的に解決している。 つまり序中盤、「ムスカが主人公たちを抑えつける→突発事態が生じてアクションシーンに→ムスカが事態に臨機冷静に対処し立場を強める」という展開が繰り返される。ここではムスカは狡猾で、アクションシーンが一段落したとき、つねに得点を増やしている。得点が増え立場が強大になっていき、倒されるべき悪役と

    ムスカがいかに悪役として優秀か - 指輪世界の第五日記
    khwarizmi
    khwarizmi 2017/10/01
    おっさんになるとムスカの早足だけじゃなくて生き様に憧れるようになる
  • 艦これ:誰もが気づいた3つの縛りと誰も気づかない2つのトリック - 指輪世界の第五日記

    「じゃあ、もう一皿…かんぱちください。先輩は?」 「かんぱちいいね。僕も、これをもう一杯くださいな。はい。それで、艦これは見てるの?」 「あのアニメ。あれは面白いですね」 「おぅ?」 「あれって、『現場にどんな縛りが降りてきた制作体制だったのか』を想像するのがかなり容易な作品じゃないかと思いませんか? たぶんこうでしょう: ・提督を出さない ・一般人を出さない ・第二次大戦に言及しない そのほかもあるかもしれないけれど、この3つが縛られたうえで作劇しているのはさしあたり確かそうと思われますよね」 「ああ…そうかもね? それは、クレーム対策的なもの?」 「おそらく。だから比較的上層部から現場に降りてきた縛りで、現場も苦しんだのではないでしょうか? この3つの縛りは話のうえでどう波及するかというと: 提督を出さない → 軍事行動の責任者がいない → 作戦の成功や失敗の評価、払われた犠牲や死の価

    艦これ:誰もが気づいた3つの縛りと誰も気づかない2つのトリック - 指輪世界の第五日記
  • ガンダムUCのコマ送りと専用機と量産機の二元評価構造 - 指輪世界の第五日記

    「お久しぶり、何やってるの」 「おいす。ちょいと、ガンダムの戦闘シーンを観てるんです」 「ユニコーンガンダム第一話。もう一昨年だよね。コマ送りとは感心だな」 「この無名の量産機側の芝居が格好良いんですよ。結局負けるんですけどね。そこまでの駆け引きの描写が面白い。オタクの御同輩らも解説をコメントしてくれています」 「拝見しよう」 「…動くねこれ」 「この戦闘の部分だけで当初予算を使い切った、とかなんとか」 「いや、はや、この盾や、爆発タイミング…うへえ、これはひどい」 「ほう。どうひどい」 「盾っていうのは、ガンダムシリーズの発明のひとつなんだ。盾を構えさせることでロボットの体を隠し、それによって作画コストを下げるわけ。ところがこれ、冒頭にやられるロボット2機の盾が、ぜんぜん体を隠してないでしょ。それどころかロボ・盾ともにぐるっと回転させて裏側まで描いてる。どうかしてる作画コスト。確かにお金

    ガンダムUCのコマ送りと専用機と量産機の二元評価構造 - 指輪世界の第五日記
    khwarizmi
    khwarizmi 2012/01/28
    ガンダムの魅力は「強いファンタジーと、それに拮抗できるだけの強度のある論理との二本立て」/という構図がUCガンダムで固まったのはいつ頃なんだろう?平成ガンダムはこのバランスが崩れて久しい
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