■GPS追跡調査2年目 ■標津〜別海 直線距離63キロ 知床半島の付け根、標津町のNPO法人「南知床ヒグマ情報センター」(藤本靖理事長)が取り組んでいる携帯端末の全地球測位システム(GPS)機能を利用したヒグマの行動追跡調査で、若いオスグマが2か月足らずの間に直線距離で約63キロの間を約360キロも歩き回ったことがわかった。ヒグマの位置情報をリアルタイムで把握できる全国初の調査ならではの成果。この間、キャンプ場に近づいたヒグマを事前に察知して事故を未然に防止するなど、ヒグマと人間の共存のあり方にも一石を投じた。 (深沢博) ■位置把握、未然に事故防止も 調査は、ヒグマ事故の未然防止を目指して足跡調査や自動カメラでの個体識別に取り組んできた同センターが、北大大学院の研究チーム、NTTドコモ北海道支社との共同プロジェクトとして着手。昨年はヒグマ3頭を生体捕獲して標津町から斜里町、羅臼