高度な技術とその小ささから“微小”を意味する名がついた「Nano(ナノ)」は、可愛らしい形をした最新の4ドア小型車だ。 排気量は623cc、燃費は1ガロン当たり50マイル(約21キロメートル/リットル)で、最大5人乗り。インド国内の排出ガス基準に適合しており、まもなく欧州基準にも対応する。最も近い競合車であるスズキの「Maruti 800(マルチ800)」と比べて車長は8%短いが、室内長では21%上回る。 税抜き価格2500ドル(付加価値税込みだと約300ドル増し)は世界最安値だ。西ベンガル州シングールに建設中のタタ・モーターズ(TTM)の工場で組み立てられ、この秋からインドの穴ぼこだらけの道路を走ることになる。 「日本が30年かかったことを、タタは4年で成し遂げた」 「国民車」を謳うナノは、タタ・グループ総帥のラタン・タタ会長の長年の夢であり、世界の自動車産業を大きく変える存在だ。「ナノ
