約束してほしい、こんな話、一言も信じないって。 これはケリー・リンク『マジック・フォー・ビギナーズ』に収められた最初の短編「妖精のハンドバック」の最後の文章なんだけど、これってhttp://d.hatena.ne.jp/morningrain/20060916で紹介したレアード・ハント『インディアナ、インディアナ』の一節と同じだ! これってアメリカ文学の流行語なんでしょうか?それとも、2つとも柴田元幸が訳しているんで、柴田元幸が訳す本を選ぶ時に引っかかる言葉なのか? それはともかく、この『マジック・フォー・ビギナーズ』はhttp://d.hatena.ne.jp/morningrain/20060809で取り上げた『スペシャリストの帽子』に引き続くケリー・リンク2冊目の短編集。前作は解説が柴田元幸でしたが、こちらは訳も柴田元幸が行っています。 『スペシャリストの帽子』では、「生と死の狭間の