平安前期に詠まれた「君が代」の歌詞は時代につれて変遷し、「和歌体十種」や「古今和歌六帖」においては「千代にやちよに」の部分が「千代にましませ」と詠まれるなど、いくつかの些細な歌詞のバリエーションがみられるようになりました。それから1世紀後の「和漢朗詠集」では、今日の「君が代」と一致する歌詞となり、「君が代は…」と歌われています。 「君が代」は、上記いずれも「読人知らず」の古歌とされています。そして作者は知られないまま、いつしか「君が代」の歌は、和歌の中でも古くから祝賀の歌として多くの人々に愛唱されるようになります。(宮城県神社庁, 2021 国歌「君が代」) 時には酒席などで朗詠されるだけでなく、物語や御伽草子、箏曲、舟歌、そして謡曲、歌舞伎などを通じ庶民層にまでこの歌詞は広く普及しました。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典) また、安土桃山時代においては、「君が代」は恋の小唄としても
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