※以下は5年前、2001年に『WebSPA!』(扶桑社)で発表した文章の採録です。■第三回:『グランツーリスモ』のヒットを人口分析から読み解く文/松谷創一郎、初出『WebSPA!』2001年11月7日号 ファミコンに出会った小学生は、大学生になってプレイステーションと出会う──第3回目の今回ですが、メジャーな『グラン・ツーリスモ』(97年・SCE)ですね。 ええ。このタイトルには、95年に発売され、その後市場を制覇したプレステの成功のヒントが隠されていると思うんです。時代状況なくして、ヒットはありえなかったんじゃないか、と。ですから今回は、若干マーケティング的な話で、「時代から読み解くプレステのヒット」という内容でもあります。──じゃあ、ズバリ一言で、なぜ『グランツーリスモ』はヒットしたのですか? その答は簡単です。「大人」をターゲットにしたからです。──いや、そりゃそうでしょ……。 一言