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ブックマーク / www.webchikuma.jp (90)

  • File106. しなくていいかもしれないことに想いをよせる本|昨日、なに読んだ?|有村 崚|webちくま

    紙の単行、文庫、デジタルのスマホやタブレット、電子ブックリーダー…かたちは変われど、ひとはいつだってを読む。気になるあのひとはどんなを読んでいる? 各界で活躍されている方たちが読みたてホヤホヤをそっと教えてくれるリレー書評。今回のゲストは、in the blue shirt 名義で活躍の場を広げる音楽家、有村崚さんです。4月から京都精華大学の講師に就任し、キャリアにも大きな変化があったタイミングで考えていたこととは? 今年の3月いっぱいで、新卒から働いていた仕事をやめた。学生なら学校、会社員なら会社。良くも悪くも、我々には日々行かなければいけない(とされている)ところがある。いささかモラトリアムに傾倒しすぎた大学生活を除けば、自分はこれまでその義務のようなものになんとか適応してきたわけである。しかしながら、あくまで自分の意志で選んだはずなのに、時折選択の余地なく与えられたハムスター

    File106. しなくていいかもしれないことに想いをよせる本|昨日、なに読んだ?|有村 崚|webちくま
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    kiku72 2023/06/28
  • 決めつけて否定してくる「神様ポジション」に気を付けて!|ちくまプリマー新書|中村 英代|webちくま

    「もっとこうしなよ!」「無理に決まってるじゃん!」と否定されてしまった。それは「神様ポジション」をとられた状態です。ネガティブな気持ちの性質や特徴を知って、今より上手に対処できるようになる『嫌な気持ちになったら、どうする? ネガティブとの向き合い方』より文の一部を公開します! ある時、ゼミ生のK君から就職活動の相談を受けました。お母さんがあれこれ口を出してきて、それが苦しくて就職活動がまったくできない、という相談でした。話を聞いていると、たしかに、毎日毎日、K君はお母さんからものすごく指示出しされているようです。次々と「あれをしなさい、これをしなさい、なんでこれをやっておかないのっ!」という言葉が矢継ぎ早にとんできて、彼は動く間もなく固まっている。そんなイメージです。 それでふと、「ところで、お母さんは何のお仕事をされているの?」と聞きました。民間企業の就職活動にそれほどくわしいなんて、

    決めつけて否定してくる「神様ポジション」に気を付けて!|ちくまプリマー新書|中村 英代|webちくま
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    kiku72 2023/05/20
  • パソコンの故障は、この電子装置への感性的な執着をより強固なものとしてくれたのだろうか|些事にこだわり|蓮實 重彦|webちくま

    蓮實重彥さんの連載時評「些事にこだわり」第11回を「ちくま」1月号より転載します。小誌連載や筒井康隆氏との対談などの執筆に際して起こっていたささやかだけれど重大な事件とは――。 仕事机の上にどさりと置かれ、かなりの空間を占拠しているパソコンという名の電子的な装置に、これといった愛着を覚えることはまずなかったといってよい。例えば、ブルー・ブラックのカートリッジを装填した年季もののモンブランの万年筆の場合、あたりに見あたらずふと気がかりになっていたりするときなど、それがあまり着なれぬスーツの内ポケットや手鞄の底から出てきたりすると、いつもほっとして心が安まるものだが、それに似た愛着のようなものを、このパソコンに対してはついぞ覚えたためしはなかったのである。 然るべきキーに触れればたちどころに作動してくれるその装置との関係は、もっぱら職業的な習慣性というか、機械的な即応性というか、いずれにせよ

    パソコンの故障は、この電子装置への感性的な執着をより強固なものとしてくれたのだろうか|些事にこだわり|蓮實 重彦|webちくま
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    kiku72 2023/01/26
  • Dr.ハインリッヒの漫才を見るためには (1)|愛のある批評|西村 紗知|webちくま(1/4)

    人や作品が商品として消費されるとき、そこには抗い、傷つく存在がある。 2021すばるクリティーク賞を受賞し、「新たなフェミニティの批評の萌芽」と評された新鋭・西村紗知が、共犯者としての批評のあり方を明らかにしつつ、愛のある批評を模索する。 第3回は、西村が女芸人のうちで唯一、比較的穏やかな気持ちで接することのできる漫才師Dr.ハインリッヒについて。 1.女芸人という不安、それからDr.ハインリッヒの印象 そうか、私は金属バットに甘えていたのだな。 2022年11月17日に、毎年開催されている日一の漫才師を決める大会である「M-1グランプリ2022」の、準決勝進出者が発表された。何度も見返したがそこに「金属バット」の名前は無かった。結成15年になる彼らの出場資格は今年までである。まだ、準々決勝の動画の視聴者数を一番多く稼いで、ワイルドカード枠で準決勝に上がれる可能性は残されていたが、あまり

    Dr.ハインリッヒの漫才を見るためには (1)|愛のある批評|西村 紗知|webちくま(1/4)
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    kiku72 2023/01/19
  • Dr.ハインリッヒの漫才を見るためには (2)|愛のある批評|西村 紗知|webちくま(1/3)

    人や作品が商品として消費されるとき、そこには抗い、傷つく存在がある。 2021すばるクリティーク賞を受賞し、「新たなフェミニティの批評の萌芽」と評された新鋭・西村紗知が、共犯者としての批評のあり方を明らかにしつつ、愛のある批評を模索する。 女芸人を擁護する言説こそ息苦しい。その感覚を突き詰めて見えてきた、女芸人の正体。 前回はこちら 3.擁護されるという困難 筆者の抱く女芸人に対する苦手意識は、まず彼女らに対して行われてきた価値判断に起因する。芸人の言葉でも、部外者から仮託されるように与えられた言葉でも、息苦しさがある。 しかも、批判的であるよりも擁護するような内容の方が、一層息苦しいのである。最初の例として、漫才コンビ・ナイツの塙宣之が述べていた、女芸人の芸についての所感を挙げよう。 二〇一八年の『女芸人No.1決定戦THE W』は彼氏いないネタばかりで、正直、観ていてしんどくなりました

    Dr.ハインリッヒの漫才を見るためには (2)|愛のある批評|西村 紗知|webちくま(1/3)
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    kiku72 2023/01/19
  • ウクライナ戦争が問う我々の人間性|ちくま新書|小泉 悠|webちくま

    ちくま新書『ウクライナ戦争』の著者・小泉悠氏が、戦争について、人間について、悪について、子供たちについて、その質を率直に語った貴重なエッセイ。PR誌「ちくま」1月号より緊急転載いたします。 戦争という現象にはいろいろな顔がある。直接の戦争経験を持たず、軍事オタクとして生きてきた筆者が戦争と聞いてまず思い浮かべてきたのは、「戦闘」だった。巨大な軍隊同士が火力や機動力を発揮して敵の殲滅を目指す暴力闘争。これは間違いなく戦争の一つの顔ではある。 しかし、12年前に子供を持ってから、戦争の別の側面を意識するようになった。子供という、この弱くて壊れやすいものを抱えながら生きていくということは、平時の社会においてもなかなかに緊張を強いられるものがある。すぐに熱を出す、とんでもないことで怪我をする、迷子になる。そういう子供との暮らしに、爆弾が降ってくるのが戦争である。あるいは、子供にべさせるものがな

    ウクライナ戦争が問う我々の人間性|ちくま新書|小泉 悠|webちくま
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    kiku72 2022/12/28
  • 日本人の99%はなぜキリスト教を信じないのか!?|ちくま新書|石川 明人|webちくま

    宣教師たちの理想と苦悩、日のキリスト教徒が増えない理由とは、マザー・テレサの信仰と迷い、禁教と迫害、日の知識人の宗教嫌い。ザビエルによる伝来から現代まで、日人とキリスト教の愛憎入り混じる歴史を読み解き、信仰とはそもそも何なのかに迫る渾身の一冊! 『キリスト教と日人』より「はじめに」を公開いたします。 キリスト教の矛盾を見つめる 日人の九九%は、キリスト教を信じていない。 書では、その九九%の「信じない日人」の方々に、今までどおり信じないままで構わないので、日人とキリスト教との関わりについて考えていただきたいと思う。 ただし、それは決してキリスト教の素晴らしさをわかってほしいとか、逆にキリスト教のダークサイドを知ってほしいとか、そういう狙いからではない。 書の目的は、これまでの日人のキリスト教に対する眼差しや、来日した宣教師たちの言動を糸口にして、そもそも宗教とは何か、い

    日本人の99%はなぜキリスト教を信じないのか!?|ちくま新書|石川 明人|webちくま
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    kiku72 2022/10/28
    “キリスト教と日本人』より「はじめに」を公開いたします。”
  • 「労苦」の彼方にある希望|ちくま新書|若松 英輔|webちくま

    旧約聖書を専門とし、牧師としても聖書の魅力を伝える著者が、聖書の登場人物たちの七転八倒から、現代の読者に生きる力を与えるメッセージを読み解く『絶望に寄りそう聖書の言葉』。評論家の若松英輔さんによる書評を、PR誌「ちくま」より転載します。 著者は、キリスト教プロテスタントの牧師であり旧約聖書研究における第一人者、そして優れた神学者でもある。著者の名前を『旧約聖書』の「コヘレトの言葉」とともに記憶している人も少なくないのではないだろうか。著者が読み解いた言葉は、コロナ禍にあって、生きる道を見失ったかと感じた人たちに大きな励ましと慰めを与えた。書でも「労苦」という主題をめぐって印象的な「コヘレトの言葉」が引かれている。 「見よ、私が幸せと見るのは、神から与えられた短い人生の日々、心地よくべて飲み、また太陽の下でなされるすべての労苦に幸せを見いだすことである。それこそが人の受ける分である。神は

    「労苦」の彼方にある希望|ちくま新書|若松 英輔|webちくま
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    kiku72 2022/10/24
  • File91.トランスジェンダーについて知りたくなった時に読む本|昨日、なに読んだ?|近藤 銀河|webちくま

    紙の単行、文庫、デジタルのスマホやタブレット、電子ブックリーダー…かたちは変われど、ひとはいつだってを読む。気になるあのひとはどんなを読んでいる? 各界で活躍されている方たちが読みたてホヤホヤをそっと教えてくれるリレー書評。今回のゲストはアーティスト/ライターの近藤銀河さんです。 女性たちが反逆するを私はいつも求めている。反逆はどんな物でもいい。同性同士のキスだって反逆だし、あるいは女性たちが政治を語り合うことも反逆だと思う。 この欲求は、自分が女性として感じる抑圧や、社会の中の差別に、うんざりしてるから出るものだ。自分と同じ経験に他者がどう反応したのかを知りたいし、自分と異なる経験を通して、差別の取る様々な形態を知りたい。 読書をする理由は人によって様々だけど、私の場合は他者と自分の違いと近さから、この不自由な世界の中に居場所を見出したい、そして不自由な世界を生き延びる術を見出

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    kiku72 2022/10/13
  • 第56回 大きなテーブル|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま

    会議室にとても大きなテーブルがある。そのテーブルを囲んで、数人の大人がタバコを吸いながら会議をしている。テーブルの中央には灰皿がひとつ置かれているが、灰を落とすにはとにかく腕を伸ばさないと届かない。会議は何事もなく続いている。 コント「大きなテーブル」について聞いたのは、これだけだった。私は頭の中で、勝手にこのテーブルを円卓にしてみる。窓のブラインドを開けてみる。灰皿のまわりに散らばる灰の量を増やしてみる。テーブルのサイズを調節する。どうするのが面白いのか、自分の能力を測るように、その会議室をおそるおそる動かしていく。 「あれは笑ったなあ」 渋谷のデニーズで、昔自分が書いたコントの設定を話しながら、宮沢さんは楽しそうに笑った。日常にある動き、身体性の笑いについて教えてくれるのに、宮沢さんは「こうするのが面白いよ」とは言わずに、「あれは笑った」と言う。そんなところが好きだった。 「あの当時は

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    kiku72 2022/09/29
  • File52.すべてをぶち壊したいときに読む本|昨日、なに読んだ?|高島 鈴|webちくま

    紙の単行、文庫、デジタルのスマホ、タブレット、電子ブックリーダー…かたちは変われど、ひとはいつだってを読む。気になるあのひとはどんなを読んでいる? 各界で活躍されている方たちが読みたてホヤホヤをそっと教えてくれるリレー書評。 【高島鈴(ライター)】→→??? 以前より状況は悪くなっている。表現の自由と歴史修正主義、新自由主義と自己責任論、いろいろ起きすぎていていちいち説明する気にもならない。いっぱいあって疲れた。マジで人間全員が超かわいくて、同時に死ぬほど腹が立つ。漠然とした強い言葉を使わないと立っていられない。元気はとっくにない。 そういう無力感と過剰にせり上がってくる強い気持ちに向き合うとき、金子文子を読むのが、劇薬だが一番効く。ここでは鈴木裕子編『金子文子 わたしはわたし自身を生きる――手記・調書・歌・年譜』(梨の木舎)を推薦したい。自伝から調書まで、これで概要は全て確認でき

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    kiku72 2022/09/01
  • 滲出する「日本の右傾化」をつかむ|筑摩選書|塚田 穂高|webちくま

    2017年3月に刊行した『徹底検証 日の右傾化』(筑摩選書)がいま話題となっています。 研究者、ジャーナリスト、新聞記者ら、第一線で活躍する書き手、計21人が寄稿し、ブックガイド、関連年表も収録した圧巻の400ページ。 その編著者で宗教社会学者の塚田穂高さんがPR誌『ちくま』(2017年4月号)に寄稿された文章を緊急再公開します。 「いまの日政治と宗教について、あらためてしっかり書いていかなければならないと思う。だがそれは政治と宗教のみではなく、歴史教育・ジェンダー・家族・外交・法律・メディア・多文化共生など、およそ市民が関わりうるすべての領域に及んでくる。ひとりではできない。構築してきたネットワークを活かす時だ。私はそのなかで、「宗教」の位置と重みをきちんと論じ、示す。市民の議論のための土台の提示。急がなくては」(『出版ニュース』二〇一五年一二月上旬号、一三頁)―― 二〇一五年に

    滲出する「日本の右傾化」をつかむ|筑摩選書|塚田 穂高|webちくま
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    kiku72 2022/07/13
  • 現代アメリカ史を刷新するポピュラー音楽スタディーズ|単行本|細馬 宏通|webちくま

    大和田俊之さんの10年ぶりとなる待望の単著『アメリカ音楽の新しい地図』を、人間行動学・視聴覚文化の研究者で『うたのしくみ』の著者でもある細馬宏通さんにお読みいただきました。ポピュラー音楽の造詣も深い細馬さんに「新しい地図」はどう映ったか。(「ちくま」2021年12月号より転載) 2016年11月の大統領選におけるテイラー・スウィフトの発言で始まる書は、2010年代から2020年までのアメリカ音楽政治の問題を活写した一冊だ。それはちょうど、オバマ政権からトランプ政権へと移行し、一方でBLM運動をはじめとする市民運動が盛んになり、アメリカ文化が大きく変化しつつあった時期にあたる。 日では音楽政治を持ち込むべきかどうか自体が論じられることがあるけれど、アメリカでは名のあるミュージシャンが政治にコミットしないことの方が珍しい。アメリカ音楽の多くは歌い手の出身コミュニティと関わっており、歌

    現代アメリカ史を刷新するポピュラー音楽スタディーズ|単行本|細馬 宏通|webちくま
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    kiku72 2021/12/25
  • 第11回 僕の大好きな先生|十代を生き延びる 安心な僕らのレジスタンス|鳥羽 和久|webちくま(1/2)

    寺子屋ネット福岡の代表として、小学生から高校生まで多くの十代の子供たちと関わってきた鳥羽和久さんの連載第11回。大好きな先生はいますか? この連載は大幅に加筆し構成し直して、『君は君の人生の主役になれ』(ちくまプリマー新書)として刊行されています。 刊行1年を機に、多くの方々に読んでいただきたいと思い、再掲載いたします。 先生の悪口が好きな子どもたち 中高生たちって同じ学校の生徒が何人か集まると、きまって学校の先生の悪口を言い始めます。きっと彼らにとっての鉄板ネタなんでしょう。槍玉(やりだま)に上がりやすいのは、上からモノを言う高慢(こうまん)な先生、生徒の言い分に聞く耳を持たない独善的な先生、授業中に自分の話ばかりする(しかも面白くない)先生、しゃべり方のクセが強すぎる先生、清潔感がない先生……などでしょうか。 子どもが先生のことをまるで不良品みたいに悪く言ってしまうのは、先生のことを十

    第11回 僕の大好きな先生|十代を生き延びる 安心な僕らのレジスタンス|鳥羽 和久|webちくま(1/2)
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    kiku72 2021/11/30
    “寺子屋ネット福岡の代表として、小学生から高校生まで多くの十代の子供たちと関わってきた鳥羽和久さんの連載第11回。”
  • 第44回「え、だる」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま

    門限という概念がすこし曖昧になってきた思春期後半、つまりは親に対して「バイトだから遅くなる」というカードを切れるようになった頃、帰り道に自転車を停めて、友達とたわいもない話をするのが好きだった。放課後の教室や学校近くのファーストフード店、バイト先の更衣室などの室内も悪くなかったが、私はとりわけ外が良かった。夏の夜に虫の声を聞きながら、街灯の明かりの下で大事な秘め事を話すかのようにバカ話をするのがたまらなかった。それは公園の遊具に体を預けながらの時もあったし、友達が「ばりうまい」とすすめてきたジュースが売ってある自動販売機の前の時もあった。どんな時でも、物言わないもう一人の友として必ず自転車がそばにあった。 しかしそこはお国柄、二輪のかわいい友達はよく人に盗まれた。クラスメイトの「好きな人できた」には「まじ!誰!いつから!」と寄ってたかって質問するくせに、「チャリパクられた」は「え、だる」で

    第44回「え、だる」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま
    kiku72
    kiku72 2021/09/29
    “Aマッソ 加納”の連載のログもたまっていた。てゆうか途中のログは読めなくなって単行本化されていた
  • 第11回 伝わる文章とはどんなもの?|苦手から始める作文教室|津村 記久子|webちくま

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    kiku72 2021/09/29
    津村記久子さんの連載のログも溜まってきた
  • おうちにおいで|おにわはまわる|上間 陽子|webちくま

    『海をあげる』の刊行から約1年、新しい連載がスタートします。この秋、上間さんが友人たちと開くシェルターのお話です。 「ここまでは入ってもよく、ここからは入れない」。ひとに対する境界線をひくことはむつかしい。 困難があり助けを必要とするひとがそこにいる。困難は大きく何から手をつけたらよいのかわからない。それでもその困難をどうにかしなければそのひとの生が危ぶまれることだけはたしかにわかる。そういうときに私は普段つくっている境界線のルールを破り、おずおずとそのひとの領域に足を踏み入れる。 足を踏み入れたときに、もっと踏み込んでもらいたがるのは相手のほうだ。だから私は何度も考える。力を持っているのは私であること、その力を乱用してはいけないこと。そして私の関わり方を判断できる、信頼できる複数のひとの前に自分をさらす。 調査ばかりやってきた人間の行うことだから、鋭い指摘やダメ出しはもちろんある。それで

    おうちにおいで|おにわはまわる|上間 陽子|webちくま
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    kiku72 2021/09/29
    “海をあげる』の刊行から約1年、新しい連載がスタートします。この秋、上間さんが友人たちと開くシェルターのお話です。”
  • 本は読む人の中に流れている|ちくま文庫|柴崎 友香|webちくま(1/2)

    読書をめぐる思索の書であり、膨大なのガイドでもあるユニークな一冊、管啓次郎『は読めないものだから心配するな』(ちくま文庫)。書を以前から愛読されていた柴崎友香さんによる解説を公開いたします。 このを、何のきっかけで知り、なぜ買ったのか、覚えていない。2015年夏のトークイベントでおすすめのとして話したのははっきりと記憶にあるし、読んだのはその直前ではなくもう少し前だった。 きっかけは覚えていないが、そこに至るまでの絡みあった道みたいなものがあってこのに出会い、手に取ったのだと、その実感だけはなぜか強くあり、を開いて読み始めてみると、なぜそうなのかよくわかる。はつながっているからだ。 最初のほうですでに、こんなことが書かれている。 「ところが、ああ、われわれの記憶力ほどあてにならないものもない。読書という、記憶がすべてである領域さえ、その土台は鯰の背に乗ったようにぐらぐら

    本は読む人の中に流れている|ちくま文庫|柴崎 友香|webちくま(1/2)
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    kiku72 2021/09/28
  • 第7回 君もワンチャン狙ってるの?|十代を生き延びる 安心な僕らのレジスタンス|鳥羽 和久|webちくま(1/3)

    寺子屋ネット福岡の代表として、小学生から高校生まで多くの十代の子供たちと関わってきた鳥羽和久さんの連載第7回です! 子どもたちが使う「ワンチャン」という言葉は、すっかり定着して日常語になった感じがします。なぜ若い人の間で広まったのかを考えます。 この連載は大幅に加筆し構成し直して、『君は君の人生の主役になれ』(ちくまプリマー新書)として刊行されています。 刊行1年を機に、多くの方々に読んでいただきたいと思い、再掲載いたします。 ワンチャンって何だろう? 「先生もワンチャン狙って女の人に声を掛けたことありますか?」 数年前に中3の男の子からそう尋ねられたことがあって、ワンチャンって言葉は下品だなと呆(あき)れたことがあります。私は思わず「そのワンチャンの用法、どこで覚えたの?」と彼に聞き返しましたが、彼は「みんな使ってますよ」とニヤけるだけなので、「そんなこと言ってるとキモいカスだと思われる

    第7回 君もワンチャン狙ってるの?|十代を生き延びる 安心な僕らのレジスタンス|鳥羽 和久|webちくま(1/3)
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    kiku72 2021/09/26
  • 第3回 われらは傷を修復する――『進撃の巨人』論(1)|くたばれ、本能。ようこそ、連帯。|高島 鈴|webちくま(1/3)

    アナキスト/フェミニストの高島鈴が、社会現象級の大ヒット作を正座で熟読。マンガと社会を熱く鋭く読み解く、革命のためのポップカルチャー論をお届けします。 最終回となる第3回は、累計発行部数が世界で1億部を超え、今年完結を迎えた諫山創『進撃の巨人』(2009~21年/講談社)。この歴史に残る作品は、いかに歴史を描いたのでしょうか。 ●「森の外」へ出るために 漫画史上、2021年は何の年か。そう問われたならば、筆者は間違いなく諫山創『進撃の巨人』(講談社)が完結した年だと答えるだろう。 同作は人類を不条理に捕する謎の存在「巨人」が跋扈し、人類が巨人の脅威を逃れて三重の壁の内側へ逼塞して暮らす世界を舞台に【1】、「自由」を渇望する少年・エレンの歩みを描くファンタジー作品だ。2009年に『別冊少年マガジン』で連載が開始され、「このマンガがすごい! 2011」オトコ編(この男女二元論による区分は非常

    第3回 われらは傷を修復する――『進撃の巨人』論(1)|くたばれ、本能。ようこそ、連帯。|高島 鈴|webちくま(1/3)
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    kiku72 2021/09/04