タグ

ブックマーク / www.ele-king.net (1,231)

  • E-JIMAと訪れたブリストル記 2024 | ele-king

    この度10年ぶりにイギリス、ブリストルへ行くこととなり、ある日野田努さんから「よかったらレポート書いてください~」とメッセージを頂いたという経緯から、こうして書かせていただいている。 まずは自己紹介から。かつて下北沢にディスクショップZEROという、ブリストルの音楽を中心に、ベース・ミュージック、REBEL MUSICを扱っていた一種独特なごちゃついたレコード店があったことはまだ皆さんの記憶にあるだろうか? 私はその店主・E-JIMA(飯島直樹)のであります。 彼が亡くなったのは2020年2月12日。体調を崩し入院してから、わずか2週間ちょっとで逝ってしまった。飯島が入院したという知らせは、たちまちブリストルにも伝わっていた。数多くのミュージシャン、DJたちから心配と応援のメッセージが届き、ほぼ同時に、治療費サポートのため、ドネーション用のアルバム制作プロジェクトが日とイギリスで立ち上

    E-JIMAと訪れたブリストル記 2024 | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/25
  • interview with tofubeats | ele-king

    次の一手がどんなものになるのか、2年前からほんとうに楽しみにしていた。というのも、前作『REFLECTION』があまりにも時代のムードと呼応していたから。いや、むしろ時代に抗っていたというべきかもしれない。「溺れそうになるほど 押し寄せる未来」なる表題曲の一節は、以前からあった「失われた未来」の感覚がパンデミックや戦争をめぐるあれこれで増幅されいまにも爆発しそうになっていたあの年、頭にこびりついて離れなかった歌詞のひとつだった。かならずしもいいものとはかぎらない。でもそれはいやおうなくやってくるのだ、と。 潔い。新作EP「NOBODY」はハウスに焦点が絞られている。むろん、シカゴ・ハウスを愛する tofubeats はこれまでもその手の曲をアルバムに収録してきた。フロアライクなEPの先例としては「TBEP」(2020)もあった。今回の最大の特徴はそれが全篇にわたって展開されているところだろ

    interview with tofubeats | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/25
  • interview with Yui Togashi (downt) | ele-king

    ステージ上で速く複雑なピッキングでギターを弾きまくり、ときに叫びにも近い感情的な歌を聴かせるギタリスト/ヴォーカリストと、壇上から降りたあと、注意深く耳を傾けないと聞きとれないほどの小さな声で話す富樫ユイとの間には、とても不思議なギャップがある。 2021年に結成されたdowntは、富樫と河合崇晶(ベース)、Tener Ken Robert(ドラムス)とのトリオで、富樫のソングライティングを中心に、作品をつくることに重きを置いて、東京で活動している。これまでにミニ・アルバム『downt』(2021年)、EP「SAKANA e.p.」(2022年)、シングル「III」を発表し、日のインディ・ロックの紹介にも力を入れているUKの〈ドッグ・ナイツ・プロダクションズ〉からコンピレーション・アルバム『Anthology』(2022年)がリリースされたこともある。2022年にはFUJI ROCK F

    interview with Yui Togashi (downt) | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/19
    “取材:天野龍太郎 写真:川島悠輝 ”
  • Sisso | ele-king

    ロシアウクライナ侵攻を一貫して支持しているチェチェン共和国は先月、子どもたちの未来のために音楽のテンポに制限を加え、BPM80以下もしくは116以上の音楽を取締りの対象にすると発表した。イスラム教というのは突拍子もなくて何を制限するのか予想もつかないけれど、どうしてまたそんなことを思いついちゃうのかなあ。ロック=西洋とか、ゲイに厳しい風土なのでディスコやハウスを規制したいというのはわかるとして、BPM80以下というのはダブとかスクリュードにも政府が脅威を感じたということなのか。だとしたらそれはそれでスゴい気もするし、BPM80~116というとほとんどのヒップホップはOKなので、チェチェンの未来はヒップホップ一色になっていくのかなとか。いずれにしろこれでチェチェンの子どもたちは〝フィガロの結婚〟や〝ナイトクルージング〟は聞けないことになり(クイーン〝We Will Rock You〟はぎり

    Sisso | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/16
  • Claire Rousay | ele-king

    気鋭のアンビエント・アーティスト、クレア・ラウジーによる新作アルバム『sentiment』は、ラウジーのキャリアにとって極めて重要な作品となるだけではなく、2024年のインディ・ロックとエクスペリメタル・ミュージックにおいても重要極まりないアルバムだ。 この『sentiment』には、音楽とジャンルの壁をしなやかに越えようとする意志がある。少なくも私には、この2024年において、インディ・ロックとエクスペリメンタル・ミュージックがこういったかたちでつながるとは思ってもみなかった(時代は90年代ではないので……)。リリースは名門〈Thrill Jockey〉からというのも示唆的である。レーベル側からラウジーにアプローチをかけてきたようだが、レーベルの慧眼に唸るしかない。 作『sentiment』において、アンビエント・アーティストのクレア・ラウジーは、シンガーソングライターとして、曲を作り

    Claire Rousay | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/14
  • R.I.P. Steve Albini | ele-king

    5月7日、スティーヴ・アルビニが心臓発作で死去。享年61歳。バンド、シェラックの10年ぶりの新作『To All Trains』の発売を今月に控えたあまりにも急で早すぎる死だった。 80年代、学生時代にシカゴでジャーナリズムを学び、ファンジンのライターと並行して最初のバンド、ビッグ・ブラックの活動を開始。リズムマシーンとギター×2、ベースという編成。ドライなマシン・サウンドと金属的でノイジーなギター・サウンドをもってアンダーグラウンド・シーンで頭角を現した。 彼のバンドとしての活動は、ちょうどCDの登場する時期と重なっていた。ジャケットで日の劇画『レイプマン』の引用がされていることでも知られるアルバム『Songs About Fucking』の裏ジャケットには「The future belongs to the analog loyalists. Fuck digita」(未来はアナログ支

    R.I.P. Steve Albini | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/13
    “大久保潤”
  • interview with Keiji Haino | ele-king

    灰野敬二さん(以下、敬称略)の伝記執筆のためにおこなってきたインタヴューの中から、編集前の素の対話を公開するシリーズの3回目。今回は、灰野の初の電子音楽作品『天乃川』についての回想。『天乃川』は宇川直宏が主宰するインディ・レーベル〈Mom'n'DaD〉から93年にリリースされたソロ・アルバムだが、実際に録音されたのは73年だった。流行とは無関係のあの特異な作品がどのようにして作られたのか、そして制作から20年の時を経て世に出るまでの経緯について、語ってもらった。 ■宇川くんの〈Mom'n'DaD〉から出た『天乃川』は73年のライヴ音源ですよね。 『天乃川』 灰野敬二(以下、灰野):ロスト・アラーフがまだぎりぎり続いていた頃、京都でやったソロ・ライヴの記録だね。機材を全部一人で持って行って大変だった。昔は両方の手でそれぞれ20キロずつの荷物を現場まで持っていってたからね。ある時なんか、右の

    interview with Keiji Haino | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/12
  • Kavain Wayne Space & XT | ele-king

    ジャズが、ことにビバップと呼ばれる音楽が小綺麗な室内の舞台ではなく、ときには俗悪なナイトクラブの夜の営みにおいて、酔っぱらった客を満足させ、あるいは自らの欲望を満たすことで研磨されていったというなら、それがやがて即興へと、そしてたとえば欧州に渡りインプロヴィゼーションとして発展していったとき、ある種性的な衝動や名状しがたい欲望が隠蔽され、何か高尚なものの下位へとすり替えられていったというのは、いくらなんでも言い過ぎだ。むしろ率先して、ジャズの背後にあった猥雑さや悪徳から離れていったことで生まれた遺産の多くをすでに我々は知っている。 しかしながらシカゴのフットワークの、その原点にある衝動、その爆発力に関してはどうだろうか。まずないことだが、進歩人諸氏は、90年代半ばの〈ダンス・マニア〉というレーベルから出ている12インチを気紛れで買ったりしないことだ。ゲットー・ハウス、その数年後にはジューク

    Kavain Wayne Space & XT | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/08
    “野田努”
  • Kamasi Washington | ele-king

    1960年代のジョン・コルトレーン、1970年代のファラオ・サンダースと、ジャズ・サックスの巨星たちの系譜を受け継ぐカマシ・ワシントン。もはや21世紀の最重要サックス奏者へと上り詰めた感のあるカマシは、2015年の『The Epic』で我々の前に鮮烈な印象を残し、2018年の『Heaven and Earth』で今後も朽ちることのない金字塔を打ち立てた。しかし、『Heaven and Earth』以降はしばらく作品が止まってしまう。もちろん音楽活動はおこなっていて、2020年にミシェル・オバマのドキュメンタリー映画『Becoming』のサントラを担当し、ロバート・グラスパー、テラス・マーティン、ナインス・ワンダーと組んだプロジェクトのディナー・パーティーで2枚のアルバムを作り、2021年にはメタリカのカヴァー・プロジェクトであるメタリカ・ブラックリストに参加して “My Friend of

    Kamasi Washington | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/07
    “小川充”
  • 酒井隆史(責任編集) | ele-king

    東北大震災が起きてしばらくした頃、なんとなく『十五少年漂流記』と『蝿の王』を読み返した。無人島に流れ着いた少年たちが権力をめぐって殺し合いに発展する後者と、基的には仲良くやっていく前者という記憶があったので40年ぶりに読む『十五少年漂流記』はきれいごとにしか感じられないんじゃないかと予想しながら読み始めた。『蝿の王』は確かに印象は変わらず、『十五少年漂流記』はきれいごとどころか、仲間内に不協和音が生じたところで外敵が現れ、一気に団結が深まるという展開だったためにイスラムやロシアを敵視しなければ生き生きとしないアメリカを思い出し、攻撃性を内に向ける『蝿の王』と、外側に向ける『十五少年漂流記』という対比に印象が変わってしまった。1888年に書かれた『十五少年漂流記』は1871年に2ヶ月間だけ成立したパリ・コミューンの記憶を子ども向けの冒険小説にアレンジしたものなので、世界初の労働者自治政府や

    酒井隆史(責任編集) | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/02
    “三田格”
  • ♯6:ファッション・リーダーとしてのパティ・スミスとマイルス・デイヴィス | ele-king

    こんにちのファッションにおいて、じつはそれなりに大きな影響をあたえたと言えるひとりは、パティ・スミスだ。試しに “1975 ” という数字といっしょに君が好きなロック・ミュージシャンの名前を入れて検索すればいい。『ホーセズ』におけるモノクロームで、オーヴァーサイズ気味のしわくちゃの白いシャツをルーズに着ている彼女のスタイルは、それから50年後の世界でもまったく通用する。対して同年のロックの父長たち(ストーンズからザ・フー、ゼップ、その他いろいろ)の衣服ときたらもう、キラキラしすぎて目も当てられない。(※これに関しては、父長たちを貶めているわけではない。いつか、この「目も当てられないキラキラ」については書きたい。) 中高時代の2〜3年は大きい。ぼくにとって『ホーセズ』はリアルタイムではなかった。『イースター』(1978年)から聴いた世代ではあったが、パティ・スミスがまだ音楽家として精力的に活

    ♯6:ファッション・リーダーとしてのパティ・スミスとマイルス・デイヴィス | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/02
    “野田 努”
  • Cornelius | ele-king

    昨年、あのなんとも言えない影と陽を秘めた復帰作『夢中夢 -Dream In Dream-』であらためて存在感を示したコーネリアス。今年はソロ活動30周年にあたるが、ここへ来て新たなリリースがアナウンスされている。題して『Ethereal Essence(イーサリアル・エッセンス)』。近年発表してきたアンビエント寄りの楽曲を中心に構成した作品だという。今作のために再編集や再レコーディングをおこなった曲がメインとなっており、初発表作品が多数を占める、オリジナル・アルバムに近い内容になっている模様。小山田圭吾は一年前のインタヴューでアンビエントへの関心を語っていたけれど、はたして今回どんなアルバムに仕上がっているのか──発売は6月26日。現在 “Sketch For Spring” が先行配信中です。 なおコーネリアスは、5月より中国での初ライヴに挑戦(5/26上海・ワンマン、5/28北京・ワン

    Cornelius | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/05/01
    “通常盤 CD 1枚組 ¥3,300(税込)”
  • interview with Lias Saoudi(Fat White Family) | ele-king

    ロックの質をラディカルなものだと捉えているバンドマンは絶滅種に近い、とまでは思わない。日からUKを見た場合、リアス・サウディやスリーフォード・モッズのような人たちはすぐに思い浮かぶけれど、まだ紹介されていないだけで、じつはほかにもいる。だから、UKロックがいよいよファッショナブルな装飾品になった、というのは早計だ。が、こんにちのロック界がラディカルなものを求めているのかどうか……ぼくにはわからない。 ジョン・ライドンやジョー・ストラマー、あるいはポスト・パンク世代たちのインタヴューが面白かったのは、彼ら彼女らが、自分が言いたくても言えなかったことを言っていたから、という気持ちだけの話ではない。彼ら彼女らの発言には、たとえ平易な言葉であっても社会学や哲学、政治の話を聴いているかのような、知性に訴えるものもあった。リアス・サウディのインタヴューは、あの時代のUKインディ・ロックの濃密な実験

    interview with Lias Saoudi(Fat White Family) | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/25
    “序文・質問:野田努 通訳・質問:坂本麻里子”
  • The Jesus And Mary Chain | ele-king

    ジーザス・アンド・メリー・チェインのデビュー・シングル「Upside Down」を聴いたことはありますか? このシングルのAサイド曲 “Upside Down” について書かれた文章は(その衝撃度の高さもあって)古今東西たくさんあるわけだけれど、個人的にいいなと思うのはサード・アルバム『オートマティック』に掲載されたライナーノーツの中で音楽評論家の大鷹俊一氏が書かれた「まるで小さな密室に閉じ込められ、あらゆる方向からフィードバックというノイズのオーケストラがいっせいに音を鳴らしはじめたような(曲)」という一文である。これを読むと、80年代のパンク/オルタナティヴなクラブ・イベントで、踊り疲れた若者たちがバーカウンター付近にへたり込んだりおしゃべりに興じたりして空になった深夜のダンスフロアにこの曲のドラムのイントロが流れ出した瞬間、簡素な作りの7インチ・シングルから放たれるギター・フィードバ

    The Jesus And Mary Chain | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/21
    “杉田元一”
  • interview with Shabaka | ele-king

    Home > Interviews > interview with Shabaka - シャバカ・ハッチングス、フルートと尺八に活路を開く シャバカ・ハッチングスに以前インタヴューをしたのは、ザ・コメット・イズ・カミングで来日した2019年のことだった。他のメンバーに比べて発言は控えめだったが、観客と共に演奏に伴うエネルギーや生命力を育んできたということを語っていたのが、特に印象に残っている。実際、そのライヴも、並行して取り組んでいたサンズ・オブ・ケメットやシャバカ・アンド・ジ・アンセスターズの活動も、外に向かうパワフルでポジティヴなエネルギーに満ちたものだった。現行のUKジャズ・シーンを語るときに、その牽引者として真っ先に名前を挙げられる存在だった彼が、シャバカ名義でリリースしたソロEP「Afrikan Culture」は、しかし、そのイメージを覆すものだった。 テナー・サックスの代わ

    interview with Shabaka | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/21
    “質問・序文:原雅明 通訳:丸山京子”
  • interview with Larry Heard | ele-king

    Home > Interviews > interview with Larry Heard - 社会にはつねに問題がある、だから私は音楽に美を吹き込む 1980年代なかばの、黎明期のシカゴ・ハウスにおいて、ラリー・ハードはディスコの変異体であるこの音楽を地球外の幻想的な境地へと導いた。その当時、ラリー・レヴァンの〈パラダイス・ガラージ〉やデイヴィッド・マンキューソの〈ザ・ロフト〉でもプレイされた“Mystery of Love”というその曲は、いま聴いてもなお、ミステリアスな妖しさをまったく失っていない。時代を超越した曲のひとつだ。遅めのピッチと不安定なシンセサイザー音のなか、ブライアン・イーノにいわく「官能的で流動的なブラック・ミュージック」の質を内包し、ジョン・サヴェージにいわく「ジョー・ミークが60年代初頭に目指した不気味なサウンド」にも近接している。リヴァーブのかかったロバート

    interview with Larry Heard | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/21
    “野田 努 ”
  • 壊れかけのテープレコーダーズ | ele-king

    宇多田ヒカルがシミュレーション仮説に言及したり、コーネリアスこと小山田圭吾がループ量子重力理論的な思考を歌に込めたり、最近、サイエンス・フィクションにかなり近づいた哲学や物理学がポップ・ミュージックの歌詞にも影響するようになっている。それらは、現実の危うさ、不確かさ、頼りなさを積極的に肯定することで、「現実の現実感」や「現実の現実性」を忘却させ、それらに疲弊した存在を慰撫し、そこから逃避させ、この複雑怪奇な現実を生きる者の気持ちをすこし楽にさせる処方箋みたいになっているところがなくもない。「戦争の始まりを知らせる放送も/アクティヴィストの足音も届かない/この部屋にいたい もう少し」(宇多田ヒカル “あなた”)。すべては胡蝶の夢。時間は不連続であり、存在しない。そんなふうに思えたら、どんなに楽だろうか。ブルー・ピルを飲みたい者も、科学や資主義の糖衣にくるまれたレッド・ピルを選びとりたい者も

    壊れかけのテープレコーダーズ | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/15
    “天野龍太郎”
  • ♯5:いまブルース・スプリングスティーンを聴く | ele-king

    ブルース・スプリングスティーンに“レーシング・イン・ザ・ストリート”という曲がある。『Darkness on the Edge of Town(町外れの暗闇)』、日では『闇に吠える街』という邦題で知られている1978年のアルバムのA面最後に入っている曲だ。アメリカという国おいて、車、そしてストリート・レースとは庶民的な、いや、労働者階級文化の庶民性をもっとも反映したサブカルチャーだ。ぼくは一度だけ、1998年9月、デトロイトでのストリート・レースを見物したことがある。たしかに「町外れの暗闇」に包まれた道路の、夜の深い時間だった。 スプリングスティーンの“レーシング・イン・ザ・ストリート”が名曲なのは、元工場労働者/バスの運転手だった父親のもとに育った彼が、70年代後半の名作と言われている諸曲と同様に、洞察力をもってアメリカ労働者階級の日常をリリカルに描いている点にある。が、同曲の歌詞はそ

    ♯5:いまブルース・スプリングスティーンを聴く | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/12
    “野田努”
  • Jlin | ele-king

    フットワークのすごいところは、この音楽がダンスのためにあり、ダンスという行為から自発的に生まれる創造性に対応すべく進化した点にある。踊っている側が、バトルのためにより複雑な動きを必要とし、音楽がそれに応えたのだ。つまり、あの平均値80bpmのハーフタイムのリズムと160bpmのオフビートでのクラップとハットの高速反復、初期のそれにはいかがわしいヴォーカル・サンプルも追加されるという(その点ではヴェイパーウェイヴとの並列関係にあった)、ああしたフットワークのスタイルは、アートを目指して生まれたものではない。踊るために機能するサウンドとして生まれ、磨かれたということだ。RPブーもDJラシャドもDJスピンも、みんな元々はダンサーである。いや、その源流にあたるゲットー・ハウスの王様、DJファンクだってダンスからはじまっている。「ファック・アート、レッツ・ダンス」とは初期レイヴの有名なスローガンだが

    Jlin | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/10
    “野田努”
  • interview with Mount Kimbie | ele-king

    Home > Interviews > interview with Mount Kimbie - ロック・バンドになったマウント・キンビーが踏み出す新たな一歩 またひと組、ロンドンで新たなインディ・ロック・バンドが誕生した――そう言ってしまいたくなるほど、マウント・キンビーは大きな変化を遂げている。 2009年から10年にかけ、ジェイムズ・ブレイクとともにポスト・ダブステップを担う重要アクトとして登場してきたマウント・キンビー。ファースト『Crooks & Lovers』(2010)は時代の転換期にあたる当時のモードのひとつを記録する名盤だが、その延長線上にバンド・サウンドも組み入れたセカンド『Cold Spring Fault Less Youth』(2013)や、より格的にバンド編成を追求した『Love What Survives』(2017)は、1枚目の焼き直しを期待していたファ

    interview with Mount Kimbie | ele-king
    kiku72
    kiku72 2024/04/05