古田敦也選手会長主導の会に野茂英雄が参加 99年12月2日は夜明け前から断続的に小雨が降り、底冷えする日だった。この日、水道橋にある東京ドームホテルでは、選手会の第5代目の会長となった古田敦也が主導した、『第1回プロ野球の明日を考える会』が開かれていた。 この会には、古田の他に、横浜ベイスターズの小宮山悟、石井琢朗、読売ジャイアンツの桑田真澄、西武ライオンズの高木大成などが参加している。その中には、ニューヨークメッツに所属していた野茂英雄もいた。 野茂をよく呼ぶことができた、さすが古田だと選手会の事務局長だった松原は感心していた。 野茂と選手会には距離があった――。 94年シーズン終了後、近鉄バファローズに所属していた野茂は「任意引退選手」としてロサンゼルスドジャースに移籍した。 日米間の移籍については、プロ野球機構とメジャーリーグ機構の事務局が67年10月に『日米選手契約に関する協定』と