発達障害や薬物障害、引きこもりなどを経験した当事者が自らの人生観や思いを語るイベント「生きている図書館」の活動が注目を集めている。社会的弱者への偏見をなくすのが狙いだ。川口市の任意団体「ブックオブ・りーふぐりーん」代表の高田光一さん(36)は「理解は互いの関係を深める」と活動に奔走している。 ■橋渡し 「生きている図書館(Human Library)」は多様な背景を持つ当事者を「本」に見立てて、参加する「読者」に語り掛ける活動。2000年にデンマークで始まった。現在は世界60カ国以上に広がり、日本でも徐々に取り組みが広がっている。 「ブックオブ・りーふぐりーん」は11年から活動を開始。これまで「本」として参加した当事者は延べ約40人に上るという。高田さんは「いろいろな人が生きていることを知ってほしい。参加者と当事者が対話することが共生社会の橋渡しになる」と活動の意義を語る。 高田さん自身、